Googleが出資する、最先端のがん関連スタートアップ

 

Googleが単独出資するベンチャーキャピタルGV(前Google Ventures)では、医師で連続起業家のKrishna Yeshwant氏やバイオの医学博士であるBlake Byers氏といった医療業界に精通したパートナーが、多くのヘルスケア・ライフサイエンス企業に投資しています。GVの医療系ポートフォリオ中でもがんや腫瘍に関するスタートアップが多くを占めていたので、今回はまとめてご紹介します。


 

1, Foundation Medicine

ゲノム解析でがんの迅速診断を行うスタートアップ。早期のがん特定だけでなく、患者それぞれの遺伝子を考慮したオーダーメイドな治療法の選択も支援しています。ライフサイエンスのベンチャーキャピタル会社サード・ロック・ベンチャーズのAlexis Borisyが、2010年にFoundation Medicineを創業。2013年9月にナスダック上場し、2015年1月にRocheが7億8000万ドルで株式の56.3%取得し買収しました。

 

GVの他にクライナーパーキンス(Kleiner Perkins Caufield & Byers)といった著名VCが投資。VCだけでなく、マイクロソフトのビル・ゲイツ(Bill Gates)や、世界的投資のユーリ・ミルナー(Yuri Milner)も個人で投資しています

 

 

2, Flatiron Health

オンコロジーに特化した、データプラットフォームを構築するスタートアップ。世界中の医師が参加し、データや技術を共有することで治療法の改善開発を目指しています。Flatiron Health上には、業界初の腫瘍学専門の電子カルテや解析ツール、患者のためのポータル、請求管理システムがあり、医師の診療を支援しています。

 

同社は2012年にニューヨークのアドテク企業Invite Mediaの共同創業者で元CEOのNat Turner氏とCOOのZach Weinberg氏によって設立されました。創業以降シリーズA, B, Cの資金調達を三回を行い、総額3億1300万ドル調達。直近の2016年1月の調達でバリュエーションは12億ドルに達しました

 

VCの他にBoxの創業者でCEOのアーロン・レビー(Aaron Levie)氏や、Andreessen Horowitzのゼネラル・パートナーのクリス・ディクソン(Chris Dixon)氏といった著名人も個人で出資しています。

 

flatiron

 

3, Arcus Biosciences

がんの免疫療法を開発するサンフランシスコのスタートアップ。2015年の創業以降、これまでに2度の資金調達ですでに1億1970万ドルを調達しています。シリーズBの際には、GVの他に日本の大鵬薬品のCVCやスタンフォード大学も出資しました。

 

arcus-biosciences

 

4, ARMO BioSciences

こちらもがんの免疫療法を開発するシリコンバレーのスタートアップ。2013年に研究者のMartin Oft氏が創業し、現在はこれまでに新薬開発企業やバイオテクノロジー企業で代表を務めてきたPeter Van Vlasselaer氏が代表を勤めています。

 

これまでに3度の資金調達ですでに1億ドルを、クライナーパーキンス(Kleiner Perkins Caufield & Byers)を含む投資家らから調達しています

 
armo-biosciences
 

5, Carrick Therapeutics

がんの分子標的療法を開発する、アイルランド・ダブリンのスタートアップ。分子生物学の医学博士で製薬業界に精通した、Elaine Sullivan氏によって2015年に創業されました。

 

同社は2016年10月に、シリーズAの資金調達で9500万ドルを調達しています。投資家にはGVの他に、ケンブリッジ大学のベンチャー投資機関であるCambridge Enterprise Seed FundsとCambridge Innovation Capitalも名を連ねています。

 

carrick-therapeutics-min

 

6, Freenome

血液の遺伝子検査でがんを早期発見する、リキッドバイオプシー技術を開発している、南サンフランシスコのスタートアップ。Otte兄弟が2015年に創業しました。

 

これまでにシードとシリーズAの調達を行っており、総額7055万ドルを調達しています。投資家にはFounders
FundやData Collectiveらが参加し、シード・シリーズA共にAndreessen Horowitzがリードで投資しています。

 

freenome-min

 



以上が2017年7月現在、GVが公表しているがん関連のスタートアップでした。ぜひHealthTech NewsのSNSをフォローして、最新情報を受け取ってください!

 

Author Profile

吉澤 美弥子
吉澤 美弥子Twitter:@miyakomx
慶應義塾大学看護医療学部卒業。在学中に海外のヘルステック企業やデジタルヘルス企業に関して取り上げる、HealthTechNewsを立ち上げる。外資系証券会社の株式リサーチ部で、TMT市場に関わる調査アシスタントなどを経て、現在はシリコンバレーのベンチャーキャピタル、500 Startupsの日本ファンドに務める。