電子カルテなどの診療所管理システムが普及している一方で、診療所は未だ効率化されているとは言いがたい状況だ。米国の7都市に診療所を展開するOne Medical Groupは、オンラインシステムを導入することで患者の利便性を向上し、大幅に人件費などのコスト削減に成功している。
患者は会員費として年間150~200ドルを支払うと、あらゆる保険が適応されてOne Medicalの診療所を利用することができる。患者はスマートフォンアプリから診療を予約したり、受信結果や検査結果を閲覧することができる。患者と医師のやりとりをデジタル化することで、患者はスムーズに受診することができ、診療所にとっても事務員などを削減することができるなどメリットは大きい。米国の診療所は医師1名当たり、平均3.5~4.5名の事務員スタッフがついて運営されている一方、One Midicalの診療所では1.5名以下で回しているという。
2014年はじめに同社は企業向けプログラムを開始。現在Adobe、Airbnb、Lyftといった有名企業を含む、150の法人が契約している。さらに一般会員も増加し、この一年で約8万人が新たに会員となった。
そして同社は今月はじめ、J.P. Morgan Asset Managementをリードとする、6500万ドルの資金調達を行った。これまでのラウンドにも参加した、既存の投資家であるGoogle VenturesやBenchmarkらも今回の出資に参加。2007年の創業以降、7回の調達を行い、総額1億8150万ドルを調達している。
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- Twitter:@miyakomx
- 慶應義塾大学看護医療学部卒業。在学中に海外のヘルステック企業やデジタルヘルス企業に関して取り上げる、HealthTechNewsを立ち上げる。その後米系ベンチャーキャピタル500 Startupsの日本ファンドを経て、現在はCoral Capitalで投資担当を務める。
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