メジャーリーグLAドジャースが業界初スポーツテックアクセラレータを設立

 
E4D68E0B-C654-4911-9B16-B793B99F59B5

MLB球団であるロサンゼルス・ドジャースが業界初のスポーツテックスタートアップ専門のアクセラレータDodgers Acceleratorを発足したと14日火曜日に発表した。

 

ドジャースは1884年に東海岸で球団を発足し、今日までワールドシリーズ優勝6回、リーグ優勝は21回の超名門。日本人選手として快挙を成し遂げた野茂英雄投手、石井一久投手、中村紀洋選手、黒田博樹投手などが所属していた。過去にはアフリカ系アメリカ人として初のメジャーリーガーであるジャッキー・ロビンソンが在籍している。

 

今回のアクセラレータ発足にあたりCEOのスタン・ケイステン氏は、「ドジャースはロサンゼルスの街と手を組み、これまで地域貢献に尽くしてきた。今回のアクセラレータでは、スポーツ界のイノベーションを行う起業家のサポートにコミットする。」とプレスリリースで述べている。

 

ドジャースのCFOであるタッカー・ケイン氏は「選手の成績向上のためのフィットネストラッキングデバイスを開発している企業をサポートしたい。ゆくゆくはコンシューマ向けに出すことも考えている。チームメイトがスポーツを長く続けられるように健康状態や症状をトラックするのはもちろん、それらの情報を活用してファンのエンゲージメントに繋げられるようにしたい。」と語った。

 

野球チームがスタートアップ?

 

2013年にアメリカの超有名バスケットボール選手マジック・ジョンソンら投資家が率いるGuggenheim Baseball Managementによって買収されたドジャース。買収額は21.5億ドルだった。同年にタイム・ワーナーのケーブルテレビ局と25年83.5億ドルでの独占放映権を締結したが、同社の視聴率はあがらず苦戦が続いている。今回のアクセラレータプロジェクトの発端はGuggenheimが主導のようだ。

 

ただ、アクセラレータの運営はドジャースが提携した大手広告代理店R/GAが行う。同社は1977年創業。従業員総数1,500名、全世界に支部を持つ広告代理店である。1977年にニューヨークで創業された大手広告代理店R/GA。カンヌを受賞したiPodとNikeコラボのCM「Nike+ キャンペーン」は同社が制作した。

 

同社CVCであるR/GA Venturesはニューヨークとサンフランシスコにオフィスがある。過去2回、TechStarsとともにIoT専門アクセラレータを立ち上げ多くのスタートアップを輩出している。また、クリーンテックのEnertivや空調設備を開発するBiffinderへ投資している。

 

TechStars型アクセラレータ、Dodgers Accelerator

 

14日に行われたローンチ。成功したNikeアクセラレータ、Disneyアクセラレータに続きたい。
オンラインのアプリケーションを通る10のスタートアップは、6%のエクイティと引き換えに12万ドルを調達し、コワーキングスペースでメンターなどからのアドバイスを受けていく。8月17日から始まるプログラムの3ヶ月後には招待者限定のデモ・デイがある。これらはTechStarsなど大手アクセラレータのやり方をそのまま継承している。



AB011138-3972-45AE-B7DF-76489FB39884

 

Dodgers Acceleratorの領域はスポーツ・エンタテインメント全般に及ぶ。内容は以下のとおり。

 

  • ファンエンゲージメント
  • VR・セカンドスクリーン
  • ファンタジースポーツ・スポーツゲーム
  • Eスポーツ
  • スマートアリーナ
  • ベニューマネジメント
  • モバイルペイメント・モバイルオーダー
  • スポンサーマネジメント、広告
  • SNS
  • ビッグデータ解析
  • スポーツトレーニング
  • スポーツメディスンテック
  • 選手の障害予防器具
  • コーチング・ユーススポーツ
  • その他、急成長市場

  • これらの領域を中心に10社のスタートアップを選び、業界におけるコネクションなどのリソースを使ってグロースの強化を図っていくという。


    “スポーツテック”の時代


    急速に成長するスポーツ業界では、スポーツチーム、アスリート、ファン、パフォーマー、メディア、スポンサーなど各ステークホルダーたちが次なるイノベーションを起こすテクノロジーを欲している。


    ファンの観戦体験をはじめ、コンスーマエクスペリエンスの改善が業界全体の成長に大きく関わっている。つまり、メインになるのはファンのスポーツ観戦体験を向上させるスタートアップ。ファンがフードを即座に購入できるようなサービスや、球場や家で観戦するファンのセカンドスクリーンアプリ、または、球場のエネルギー使用量を削減できるようなテクノロジーを持つスタートアップが対象だろう。


    「スポーツ業界はイノベーションの機会にあふれている。」と述べるタッカー氏。「消費者の購買活動を活性化させたり、ファンのエンゲージメントを高くしたり、スポーツ観戦イベント体験をよくすることができるはずだ。ロサンゼルスからスポーツを中心として世界を変えることができると信じている。」と続けた。


    via LA Times


    この記事はSportTech Brosからの寄稿記事です。SportTech Brosはスポーツトレーナーの渡邊拓貴が海外を中心とした最先端の知見を紹介するメディア。

     

    スクリーンショット 2015-04-10 午前11.50.53


    Author Profile

    SportTech Bros
    SportTech Bros
    SportTechBros(スポーツテックブロズ:http://sporttechbros.com/)はテクノロジーがスポーツにもたらすイノベーションをメインテーマにしたニュースブログ。