再入院を防ぐ、患者とその家族の為の教育プラットフォーム「Noora Health」

 
米国発のNPO「Noora Health」は病院と提携し、患者とその家族に対する教育プラットフォームを提供する。患者とその家族が、退院後に必要となるスキルや知識を身につけることは、再入院率の低下に繋がり、ひいては医療費の削減に繋がる。
 

高い再入院率とコスト

手術などから退院した後、誰もが順調に回復しているのか気になるものだ。適切な知識を持ち合わせていないために不安となり医師を再度訪れることや、処置を誤ったために再入院することは、決して少なくない。
米国では、患者の30日間以内の再入院率は20〜30%と極めて高く、予防可能な再入院がMedicareだけで年間約170億米ドル費やしているという。
 

Noora Healthによる教育プラットフォーム

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Noora Healthは病院と提携して患者のベッドサイドにiPadを配布し、ビデオやクイズなど、患者の状況に応じたインタラクティブなコンテンツを提供する。コンテンツを通じて、手術などの医療行為の後や、糖尿病などの慢性疾患を管理するために必要なスキルと知識を提供する。
 
プログラムの一部は、患者の入院中にその家族が自宅でアクセス出来るようにされている。その為、例えば包帯のドレッシングを替える手技などを自宅で練習することが出来るのだ。医師や看護師は患者の進捗状況を管理することで、患者が苦労しているスキルの取得をフォローアップすることが可能だ。
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現在では、心不全、アルツハイマー病、糖尿病や肺炎、そして出産後の女性に対して、コンテンツは対応している。
将来的には対応する疾患を増やすのみならず、患者が喫煙者か否かによってプログラムが変更されるなどのように、患者ごとにカスタマイズを進めていく予定だ。
 
Noora HealthはY Combinatorを卒業した数少ないNPOの1つだ。
患者とその家族に回復を支援するためのスキルを教えることは、再入院率を下げるのみならず、患者の満足度を上げることにも繋がり、これからもニーズが高まっていくだろう。
 
via 【Noora Health
via 【techcrunch
 

Author Profile

松村 一希
松村 一希ライターTwitter:@kazuki24_
慶應義塾大学医学部4年生。NPO法人ジャパンハートにて、クラウドファンディングプロジェクトを成功させ300万円を集めた実績を持つ。ソーシャルグッドを専門に、NPO向けのネットメディアであるテントセンでのライターを務める他、自身の学業である医学とITとの連携に広く興味を持つ。