Oculus Riftを活用、3D視覚補助デバイス「Reveal VUE」

 
テキサス発のスタートアップ「Reveal」は、世界に2億人近くいる視力障害患者のQOL向上のために、革新的なウエラブルデバイスを開発した。「Reveal VUE」は高性能の3D視覚補助デバイスで、そのプロトタイプはOculus Riftを活用している。
 

失明によるQOLの低下

視力を失うということは、人生において自立性を失うこととなり、著しいQOLの低下、うつ病や自尊心の喪失に繋がる。例えば、加齢性黄斑変性症、糖尿病性網膜症、及び緑内障のような網膜疾患に起因する失明を患っている人々は、米国で1700万人、世界ではその10倍以上いるとされている。
 
National Eye Instituteは、視力低下を改善するためのデバイスとして、例えば拡大鏡や、文字読み取り機などを推奨しているが、どれもアウトドアでの使用や、スポーツでの使用は難しい。視力回復のための外科的手術も行われるが、侵襲性が高い上に同じ拡大率にしかならず、手術後の調整が難しい。
(失明には、全く明暗を区別できない状態(全盲)だけではなく、明暗のみを区別できる状態(光覚弁)、眼前の手の動きのみを認識できる状態(手動弁)が含まれるため、視力改善が失明を改善する可能性がある。)
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VUEは、持ち運び可能かつ、個別ユーザーに特化した調整を行うことが出来るため、網膜疾患に起因する視力障害の患者のQOLの向上に寄与することが出来る。
 

「VUE」の見せる新しい世界

VUEは、個々のユーザーに特化した調整を行うことで、リアルタイムかつ自分のビジョンに最適化された3D動画で、世界を見ることが出来る携帯型システムだ。VUEのプロトタイプは、両方の目の位置にセットされたカメラから得た映像を調整し、Oculus Riftを通じてユーザーに映像を届ける。Oculus Riftは バーチャルリアリティに特化したヘッドマウントディスプレイで、クラウドファンディングKickstarterにて、目標額25万ドルをはるかに上回る240万ドルの調達に成功するなど注目を集めた。
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プロトタイプからの改良も進められており、将来的にはGoogle Glassのように音声でモードの変更を行えるようになる。例えば、”VUE, I want to read.”、と伝えることで本を読むのに最適化されたモードを起動するようにだ。
 
Reveal VUEは先日まで、クラウドファンディングサイトIndiegogoで資金調達を行っていたが、達成することはできなかった。しかしながら、これからも開発は進められるそうで、今後の動向に注目したい。
 
via 【Reveal
via 【Indiegogo
 

Author Profile

松村 一希
松村 一希ライターTwitter:@kazuki24_
慶應義塾大学医学部4年生。NPO法人ジャパンハートにて、クラウドファンディングプロジェクトを成功させ300万円を集めた実績を持つ。ソーシャルグッドを専門に、NPO向けのネットメディアであるテントセンでのライターを務める他、自身の学業である医学とITとの連携に広く興味を持つ。