自宅で簡単にできるパッチ型ワクチンで、インフルエンザの効率的な予防を目指す

 

米国の研究機関が、「注射器ではなく、パッチを利用したワクチン(予防接種)」を開発している。このパッチ型ワクチンは、自分で簡単に利用できる予防接種だ。研究機関はこの技術をインフルエンザワクチンとして実用化を目指している。
このワクチンパッチの研究はアメリカのジョージア工科大学、エモリー大学、疾病管理予防センターが共同で行っている。パッチが実用化すれば、自分の家でだれでも予防接種できるようになる。

 

50本もの針でワクチンを注入する技術

 

パッチ型ワクチンは皮膚にパッチを押し付けるようにして利用する。パッチの片面には非常に短く、細い針が50本生えている。この50本の針でワクチンを注入するのだが、痛みはほとんどないという。

 

patch_vaccinations

 

 

パッチ型ワクチンは片手で使用できるので、自分自身で使用できる。

自分自身で投与や採血を行う場合、行為そのものには医療従事者を必要としない。このため医療資源的なコストを削減できる。

 

 

 

パッチ型インフルエンザワクチンが国民医療費を削減する未来

 

毎年インフルエンザのシーズンが近づくと、病院で予防接種を受ける必要がある。有効期間の長いB型肝炎ワクチンなどに比べると、金銭的にも時間的にも負担である。(インフルエンザワクチンにかかる費用は大人で3000円程度、B型肝炎ワクチンの費用は通常8000円〜である。)

 

セルフワクチンで多忙や金銭的な理由でインフルエンザワクチン受けれなかった人たちも、受けやすくなるだろう。(インフルエンザの流行を防ぐことができる。)

 

日本では流行を防ぐために自治体が助成金を組み、予防接種を受けた人に対して費用の一部を還元したり、高齢者を対象に公費で予防接種を行うなどしている。このような予防にかかる公費も削減できるではないだろうか。

 

 

ー追記ー

一部書き換えました。(2014/03/03吉澤)

 

ー参考ー

インフルエンザ予防接種の費用対効果とはーインフルエンザ予防接種全国平均価格を公開

Microneedle Patches Allow for Self Administering of Flu Vaccine

Author Profile

吉澤 美弥子
吉澤 美弥子Twitter:@miyakomx
慶應義塾大学看護医療学部卒業。在学中に海外のヘルステック企業やデジタルヘルス企業に関して取り上げる、HealthTechNewsを立ち上げる。外資系証券会社の株式リサーチ部で、TMT市場に関わる調査アシスタントなどを経て、現在はシリコンバレーのベンチャーキャピタル、500 Startupsの日本ファンドに務める。