PayPalやSlide(2010年にGoogleに1億8200万ドルで買収されたウィジェット)の創業者であるMax Levchin(マックス・レヴィチン)氏が、妊娠を望むカップルのためのアプリGrowをローンチした。GrowはシリーズAでAndreessen HorowitzやFunders Fundから600万ドルを調達している期待のスタートアップだ。そして同社がアプリと併せて提供している不妊カップルの互助サービスGrow Firstが注目を集めている。
Growは生理周期や基礎体温をトラッキングし、排卵のタイミングなどを通知してるアプリ。毎日の妊娠の確率や、体調レベルなどもアプリ上で確認することができる。日本のルナルナのようなアプリだが、更に詳細に妊娠の確率などを通知してくれる。アプリは無料で、現在iOSとAndroidで利用可能だ。
不妊カップルのための共同基金サービスGrow Firstとは
このような妊娠サポートアプリは既に世界中で数多くリリースされているが、Growが特に注目を集めている理由はアプリと併せて提供されている互助サービスのGrow Firstにある。
Grow Firstは不妊カップルのための共同基金サービス。妊娠を希望するカップルは月額50ドルでこの基金に参加し、10ヶ月以内に妊娠すれば基金サービスへの参加は終了。毎月の50ドルはそれ11ヶ月以上妊娠しできていないカップルのために使われる。不妊治療は多額の費用が必要であり、その資金を妊娠を希望するカップル同士で互助的にサポートしようというものだ。Max Levchin氏自身も創業時にこの基金に100万ドルを提供している。Growのサイト上には日々沢山のカップルの妊娠の報告や喜びの声がアップされている。
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- Twitter:@miyakomx
- 慶應義塾大学看護医療学部卒業。在学中に海外のヘルステック企業やデジタルヘルス企業に関して取り上げる、HealthTechNewsを立ち上げる。その後米系ベンチャーキャピタル500 Startupsの日本ファンドを経て、現在はCoral Capitalで投資担当を務める。
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