現在アメリカで増えている新しい血圧計は「スマート血圧計」や「モバイル血圧計」とよばれ、測定した血圧データがBluetoothやWiFiによってクラウド上に保存されたり、スマホに送信されることでスマホで血圧を管理できるという製品だ。そんな中、CES2014で世界初の「継続的な計測が可能なウェアラブル血圧計」がiHealth Labs社によって公開され注目を集めた。ベストのような見た目のデバイスで、実際に洋服を着るように装着して使用する。これにより血圧の測定を断続的に行えるようになり、一日の血圧の変化をモニタリングしやすくなるとのことだ。また同社は完全ワイヤレスのホルター心電図も公開している。
iHealth Labs社はこの他にも数多くのモバイルヘルス製品やウェアラブルデバイスなどを開発、販売しているカルフォルニアを拠点とするヘルスケア企業で中国企業のAndon Healthの子会社だ。同社はCES2013でも血中酸素飽和度をスマートに計測できるデバイスなどを公開している。数ある製品のなかでも、iHealth社が特に得意としているのはワイヤレスデータ送信技術であり、様々なプロダクトに搭載されている。以下はiHealth社のワイヤレスデータ通信機能を搭載したスマートなヘルスケアガジェットだ。
Wireless Smart Gluco-Monitoring System
CES2013で公開された、スマート血糖値測定デバイス。血糖値を測定後、BluetoothによってiOSにデータ送信してくれるので、血糖値のトラッキングが簡単にできるようになった。FDA取得済みの医療機器。先日紹介したHealth2Sync(台湾のスタートアップ)のスマート血糖値測定デバイスと比べても、完全にワイヤレスでデータ送信を行える。
Wireless Activity And Sleep Tracker
日中の活動と睡眠の質をトラッキングしBluetooth 4.0でスマートフォンへデータ送信してくれるウェアラブルデバイス。
Wireless Pulse Oximeter
血中酸素飽和度と脈拍数を測定し、スマートフォンアプリでリアルタイムに確認することができる。CES2013で公開され、10月頃にFDA取得。
Wireless Body Analysis Scale
体重、体脂肪、除脂肪量、筋肉量、骨量、体水分、毎日のカロリー摂取量、肥満度指数、及び内臓脂肪分布を測定できるスマート体重計、自動でスマホへデータ登録される。
Wireless Blood Pressure Monitor
Wireless Blood Pressure Wrist Monitor
コンパクトでワイヤレスな血圧計。以前ご紹介したQardioArmと基本は一緒で、計測した血圧データはスマホで確認できる。
iHealth Labsは数々のハードウェアを提供すると同時にAPIを公開している。今後iHealthのデバイスで測定した身体データを生かすアプリやサービスが出てくれば、益々モバイルヘルス市場は盛り上がりをみせるだろう。
via CNET
Author Profile

- Twitter:@miyakomx
- 慶應義塾大学看護医療学部卒業。在学中に海外のヘルステック企業やデジタルヘルス企業に関して取り上げる、HealthTechNewsを立ち上げる。その後米系ベンチャーキャピタル500 Startupsの日本ファンドを経て、現在はCoral Capitalで投資担当を務める。
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