スマホの普及により、目覚まし時計というものが変化し始めている。最近だとSleep Cycle alarm clockや快眠サイクル時計といった「睡眠のサイクルの中で一番快適なタイミングで起こしてくれる」アプリが人気である。ガジェットにおいても睡眠サイクルに基づいたアラーム機能は注目されていて、以前紹介したBedditなどは非常にデータ収集機能に優れたデバイスである。この流行にいち早く着目し、製品化しているLarkというスタートアップが今回新たに資金調達を行った。
カップルに特化したサイレントアラームで2010年に創業
Larkは2010年9月28日のTechCrunch Disruptにて立ち上がったスタートアップであり、プロダクトはハーバードの睡眠の専門家によって考案され、MITのエンジニアによって開発されている。2011年5月にLightspeed Venture Partnersからシードラウンドで100万ドルを調達して以降、2年以上出資を受けずに新プロダクトを開発・販売していたが、2013年10月にAsset Management Venturesなどから360万ドルを調達した。
同社は2010年からこれまでにモバイルヘルスに特化したプロダクトを3つ開発し販売しているが、特に一番はじめのプロダクトLark UPは流行の先駆けとも言える製品である。Lark UPは一緒に寝ているひとを起こすことなく、静かに自然と起きれるアラームとして注目を集めた。同社は恋人を思いやる人向きのプロモーションをしている。
専用のアプリと、手首に装着するバンド、iPhoneを置くための充電スタンドの3つで動作し、睡眠波形のデータを収集し心地よいタイミングで手首に振動が起きて目覚めるという仕組みである。デバイスの価格は99ドルとお手頃で、追加の月額制会員になると専門家からの睡眠指導をうけることができる。2012年ごろからこのようなデバイスは増え始めているが、2010年の時点でLarkは形にしている。
睡眠に特化してきたLarkからトータルサポートのデバイスへ
Lark社はこれまで睡眠時に使用するウェアラブルデバイスを開発してきたが、新製品のLarkLifeは睡眠時だけではなく一日を通したサポートを行うスマートリストバンドである。運動・食事・睡眠の質を向上し、エクササイズやダイエットを効果的にすることを目的としたデバイスだ。本体価格は149ドルと一般的なリスト型のウェアラブルデバイスとしては平均的な価格である。今後は業界全体として、生活を構成する身体活動を総合的にサポートできるようなデバイスへシフトすると考えられており、Lark社はサポートする身体活動の範囲を拡大しているとのことだ。
参考・VentureBeat
Author Profile

- Twitter:@miyakomx
- 慶應義塾大学看護医療学部卒業。在学中に海外のヘルステック企業やデジタルヘルス企業に関して取り上げる、HealthTechNewsを立ち上げる。その後米系ベンチャーキャピタル500 Startupsの日本ファンドを経て、現在はCoral Capitalで投資担当を務める。
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