医療系学生がこれだけは知っておきたい!無料アプリ5選!



近頃、病院へ行くと医師がiPadを活用しているシーンに出くわすことも多くなってきている。
変化が遅いと言われる医療系の業界であるが、間違いなくIT導入の流れというのは進んでいるように感じている人も多いのではないだろうか?
 
今回は、医学生として50種以上の医療系アプリを試した中から、医療系学生がこれだけは知っておきたい!、という5つを紹介!すべて無料のiPhone/iPadアプリとなっているので、ぜひ試してみて欲しい。

1. Epocrates

Epocrates

総合医療情報プラットフォーム、とも呼べるこのアプリ。
青い背景に、大きな”e”の字のアイコンのものが中心となるアプリである。
 
このアプリだけでも、
 ●薬の検索
 ●薬の相互作用の検索
 ●薬の形状からの検索
 ●40種類もの便利な医療用計算機能
 ●特定疾患に関するニュース、論文の参照
 ●様々な分類表,一覧表を参照可能
とかなり豊富な機能を持つ。ただ、Epocratesのアプリが世界でも人気なのは、その機能を追加、カスタマイズできるところにある。
 
Epocrates関連のアプリは、Epocratesアプリ内から検索できるのだが、現在21種類あり、その1/3程度は無料のものである。
無料のものは例えば、心疾患や腎疾患に関する各種データの計算ツール、医師の教育のための症例検討ツール、心臓エコーの画像と動画の閲覧・勉強ツール、などが存在する。
有料なものでは、ネッターの解剖学アトラスや頭部MRアトラスのフラッシュカード(勉強用のカード)や、USMLE(アメリカ医師国家試験)の問題集、などを購入することができる。
 
これらは1つ1つアプリとして独立しているものではあるが、プラットフォームアプリである”Epocrates”がそれぞれのアプリへのリンクをその内部に統合していることで、簡便に管理することを可能にしている。

2. PubMed On Tap Lite

PubMed On Tap Lite

PubMedへのスマホ端末からのアクセスを可能にするこのアプリ。
PubMedとは、NLM(米国国立医学図書館)内の、NCBI(国立生物科学情報センター)が作成しているデータベース。世界の主要医学系雑誌等に掲載された文献を検索することができ、医療系学生なら授業で使い方を習ったのではないだろうか?
 
PubMed Liteはアプリとしてかなり軽いほうで、論文の検索などもスムーズに行うことが可能。
また、検索した論文を50件まで保存でき、オフラインでも参照することができる。

3. 総合お薬検索 Qlife

総合お薬検索 Qlife

薬の検索プラットフォーム。様々な検索の手段を用いることができるのが特徴で、検索結果もかなりわかりやすいものになっている。これだけの機能があって無料というのがありがたい。
 
キーワード検索では、単に薬の名前での検索の他に、
 ●効能
 ●薬やパッケージの色
 ●錠剤に刻印されている記号
から検索をかけることが出来るのが素晴らしい。
さらにキーワードの他、
 ●頻用薬を探す
 ●処方薬を探す
 ●市販薬を探す
 ●製薬会社から探す
といったアプローチからも検索を用いることができる。
 
しかも、検索した薬剤の薬価だけでなく、錠剤なら「1錠あたり・・」散剤なら「1gあたり・・」湿布剤なら「1枚あたり・・」と、そのお薬の形態に合わせて薬価を単位付きで表示。より価格をイメージしやすくなっている。

検索した薬はお薬手帳に記録することも可能で、さらに薬に関するメモも記録できる。このオリジナルのお薬手帳や検索記録から簡単に参照できるのはありがたい機能。医療従事者のみならず、一般の人にもかなり使い勝手の良いアプリである。

4. 医療計算機Pro

医療計算機Pro

医療系の種々の計算プラットフォーム
先ほどの総合お薬検索と同じくQlife社の提供しているこのアプリ。
標準体重やBMI、LDLコレステロール値などの一般・健康指標から、
腎臓のクレアチニン・クリアランスやeGFR、脳神経のIgGインデックス、救急でのナトリウム欠乏症まで
15種類もの計算が可能。
 
これらの計算というのは、どうしても公式を忘れてしまうし計算が煩雑であるが、このアプリ1つでここまでカバーされているのはかなり便利。
しかもかなりUIが綺麗で、計算の数値入力も分かりやすいものとなっている。

5. Wikipanion

Wikipanion

Wikipediaへのアクセスアプリ
とある疾患の内容や薬の効能を聞かれた時、咄嗟に検索をする際にやはり便利なのはWikipedia。
もちろん掲載情報が医学的に信頼が置けるか、と言われると難しいとこであるが
簡単な調べ事をする際には最も効果を発揮すると考えられる。
 
もちろん、医学的なこと以外にも検索できるので、一般の方にも素晴らしく便利なアプリであるといえる。



以上、上記に今回は医療系のうち医療系学生に役立つアプリを5つまとめてみた。
まだまだ医療系アプリというのは数も少なく、そこまで質が高いものに溢れているとはいえない現状であるけれども、最低限ここにあるアプリを活用して、勉強や将来の診断に役立ててみてはいかがだろうか?

Author Profile

松村 一希
松村 一希ライターTwitter:@kazuki24_
慶應義塾大学医学部4年生。NPO法人ジャパンハートにて、クラウドファンディングプロジェクトを成功させ300万円を集めた実績を持つ。ソーシャルグッドを専門に、NPO向けのネットメディアであるテントセンでのライターを務める他、自身の学業である医学とITとの連携に広く興味を持つ。